ほっこりレター

(医)見郷会 いちえんそう Y・T

介護としての将来像はどのようなものになるだろう。やはり、私はきめ細かな顧客のニーズに敏感に対応できる企業が今後生き残っていくと考えている。

現代は孤独死と言われるほどに、社会が疎外化し、人間関係が希薄な孤立社会になりつつある。すぐ隣にいても誰が住んでいるのか分からなくなるほど、近所付き合いが減った。家庭内ですら、家族同士のコミュニケーションは減り、たとえ、アパートで孤独死していても、誰にも気付かれない。かろうじて介護福祉の関係者が異変に気が付いて初めて発見されるという事例も多い。

この日本の社会構造は、社会が高度化し、複雑化するほどますます多様化することだろう。これから身を守るためには早くから何かしらの趣味の愛好会や何らかの共通な目的でつながりあった、集団に属するしかない。この点で介護福祉は人間関係をつなぐ点で最後の砦の役目を果たす時代もそう遠くはないであろう。今後、福祉の役割は介護や医療という特定の分野を越えて、社会全体にまで裾野を広げていかなければならないのである。